軍用ロボ、フクシマに投入 米ハイテク企業が名乗り(1/2ページ)
東京電力福島第一原発の事故を受け、遠隔操作ロボットの開発が盛んな米国から、複数のハイテク企業が支援に名乗りを上げている。イラク戦争に使われた軍用ロボも投入される。原発事故という特殊現場での効果は未知数だが、期待は高まっている。
「日本政府が世界にロボット、無人機を求めています」。世界の注目が「フクシマ」に集まっていた3月22日、米バージニア州にある国際無人機協会(AUVSI)のホームページに会員企業向けの案内が載った。
ロボット開発に取り組む研究者や企業でつくる世界最大の業界団体で、現在55カ国から2千社以上が加盟している。協会によると、原発事故後、日本政府が米国務省にロボットや無人機の支援を要請。現時点で少なくとも3社が支援に動き出しているという。
キネティック北米社は、遠隔操作できる長いアームを備えた積み込み機(ローダー)を東京電力に提供した。前後のカメラ7台と熱探知カメラなどで現場の状況を把握。アーム先端のショベルや電動カッター、粉砕器なども操作できる。
国防産業とのつながりが深い同社は、無限軌道走行型の軍用ロボット「タロン」と「ドラゴン・ランナー」も日本に送り込んだ。
タロンは米軍ロボの先駆的存在で、路上の爆発物の探知・処理に多用されている。イラクやアフガンなどの戦地、同時多発テロの現場などに投入されてきた。今回のタロンには放射性物質の精密測定器や暗視カメラも搭載済みだ。
ドラゴンは米海兵隊向けに開発された小型ロボで、屋内の偵察や車両底部の不審物探査などの任務に適している。原発内部に入り込み、詳細な破損状況の確認などに使われることが想定されている。
Nenhum comentário:
Postar um comentário